新型(豚)インフルエンザのパンデミーは時間の問題か?
先ほど在日米軍の公衆衛生担当官と話したところ、アメリカでは8人のH1N1豚インフルエンザ患者が出ており、ウイルスの型はメキシコの患者と一致したそうです。いずれも症状は軽く、死に至るようなケースはまだいないとのことです。今現在この担当官はアメリカCDCにいます。
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5815a5.htm
(CDCの情報です)
今回の新型インフルエンザはパンデミー(大流行)を起こすかもしれません。それはH5N1のようにウイルス自身が死に絶えるような強毒形ではなく、かつてのスペインカゼを起こしたくらいの適度な毒性を持っているからです。
人類は今まで何度かの新型インフルエンザ大流行を経験してきました。その経験から言えることは、今厚労省がやっている初期の封じ込めはできないということです。それは、新型であろうが旧型であろうがインフルエンザの症状は咳や高熱であって、見ただけで新型インフルエンザと断定できないからです。また、ウイルスが体に入ってから症状が出るまで10日程度の潜伏期があるので、その間に空港なり港を通過してしまえば、いくら空港などの検疫所で熱を測ったところで意味のないことです。
一番の問題は病院機能の不十分さです。新型インフルエンザのような感染力の強い病気には陰圧室という特別な部屋が必要です。しかし、陰圧室を持っている病院はほとんどありません。たとえば360万t都市の横浜市でも2つの陰圧室しかありません。
また、症状が重くなれば患者さんの肺の機能が低下して呼吸が止まります。これを防ぐのは人工呼吸器です。しかしこの呼吸器も陰圧室並みに少ないのです。その上、人工呼吸器に患者さんをつなぐには、“気管挿管”と呼ばれる処置が必要なのですが、救急を経験した医師でないとこの手技は難しいのです。
加えてほとんどの自治体では感染症患者を救急車は運びません。これは救急車が強い感染力をもった病気に対応していないのに加えて行政同士の話し合いが出来ていからです。
もし日本に今回の新型インフルエンザが広がれば病院機能の不足のために多くの人が命を落とすことになるでしょう。もはや為す手立てはなくなります。なぜ厚労省は「検疫所で封じ込めができる」などと嘘をつき続けているのでしょうか?!