社会保障としての医療
社会保障の定義はその時代あるいは政策によってまちまちですが、個人のリスク(病気、障害しぼうなど)を国が肩代わりするということではないでしょうか。その本質は国力の源である国民を健康なまま維持することにあると思います。その本質からいえば医療とはまぎれもなく社会保障です。
厚生労働省は17日、2008年度の「医療費の動向」を発表し、国民健康保険などの医療保険と公費負担医療の対象となる概算医療費の総額は、前年度比6200億円増の34兆1000億円となり、6年連続で過去最高を更新した、と発表しています。
はたして医療費は高すぎるのか?という疑問ですが、日本の医療費は対GDPで世界弟21位ときわめて低い水準を保っています。その限られた医療費で平均余命世界一、乳児死亡率弟3位という輝かしいレベルを保っています。
かつてヒラリー米国上院議員は国民皆保険をアメリカに導入しようとしました。その時偶然にもアメリカに滞在し、日本代表としてメリーランド州医師会に日本の医療政策を発表した時の事を思い出します。
なぜアメリカが自国より優れた医療制度と認める日本の医療を、悪いレベルに引き下げようとするのでしょうか。日本の医療制度は世界の中で最も効率的でバランスのとれたものです。海外に学ぶべきことは医療制度ではなく新型インフルエンザに代表される公衆衛生の概念です。なんでもかんでも海外に右に倣えで日本の優れた面を否定するのはおかしなことです。そのしわ寄せは必ず国民にやって来るのですから。
2009年7月19日