日本の医療は何を目指すのか

 鳩山首相を議長に戴いた「行政刷新会議」が事業仕分けを行っています。その中で医療を担当する厚労省の事業についても例外ではありません。

 事業仕分けはそもそも財務省がやってきた予算編成を、仕分け人たちが公開で行うということです。不必要な部分を削るのは大切ですが、必要なものまでそぎ落としてしまっては意味がありません。

 わが国は世界で最も効率的で、高度の医療を国民に提供してきました。しかし、その医療体制は崩壊が始まっています。医療は社会保障の一つであり、これがなければ国が国として成り立ちません。

 医療費は病院に支払われる「診療報酬」と「補助金」とに分かれます。補助金は役人が医療機関の締め上げに使う道具なのでどんどんなくせば良いと思いますが、診療報酬をこれ以上削減することは医療機関を兵糧攻めにします。

 診療報酬はこれ以上削ることはできないほど削られています。その中で医療費が他省庁と同じレベルの事業仕分けの対象とは違うものとして考えるべきです。

 医療が崩れれば国が存続できません。高齢化が進み、国民の医療に対する要求も多様化しています。今後、私たちは何を医療に求め、どんな医療体制を構築してゆくべきなのかを考える時期にきています。そのためには官も民、各界を含めて膝を突き合わし、本音の議論をしなければなりません。

2009年11月14日