ワクチン接種に関する賠償責任

 新型インフルエンザは確実に増え続け、秋口以降に新たな波が来るといわれています。インフルエンザには特効薬はありませんが、特効薬がなければ予防策として何か策を講じたいと思うのは当然のことです。そこに登場するのがワクチンです。政府の行動計画にも「新型インフルエンザワクチン量産計画」なるものが政府の見解として取りざたされています。作るのは良いのですが、はたしてその有効性や副反応についてはほとんど触れられていないのが現状です。

 ワクチンには必ず副反応があります。今までのインフルエンザワクチンは重篤な副反応が少ないと言われていますが、はたして全国民に打った場合はその限りではありません。特に免疫学的弱者と呼ばれている喘息、糖尿病、がん患者に接種したときは重篤な反応がでることも考えなければなりません。

 ワクチンとはその有効性が副反応のリスクを上回ったときに導入される手段です。一人の重篤例が出たとしても国民全体をその病気から守るという利点が上回ったときに全国民に打つべきものです。そのため、たとえワクチンで死亡例が出たとしてもそれに対する国の賠償責任は問われないのが通常です。これを補うのが無過失保障制度なのですがこうした議論は行われたためしがありません。

http://www.hhs.gov/disasters/discussion/planners/prepact/index.html
(米国のインフルエンザワクチンに関する免責事項)

 果たして我が国ではワクチンの副反応について政府が強い意思決定をしているかといえばそうではありません。ワクチンの量産を始める前にきちんとした法令定義が必要です。


2009年7月25日