虐待の上、実母に殺された女の子-西淀川事件-

 西淀川の小学校4年生、松本聖香さんが実母含む3人に虐待されたのち殺されのち埋められました。同じ子を持つ親として何ともやりきれない事件です。小学校4年生といえば楽しいことがたくさんある年頃です。おしゃれもしてみたくなったり、お母さんと一緒にお料理を始めたり、おけいこ事を始めたり、あるいは友達と一緒に出かけることも楽しみになる年頃です。

 聖香さんの日常は全く違っていました。日々繰り返される虐待でほほや唇は腫れあがっていたといいます。実の母からこんな仕打ちをうけた子どもは何を思っていたのか考えると胸が締め付けられる思いです。それでも「お母さんに自分の方を向いてほしい」と思い続けていたのではないでしょうか。

 この事件に限らず、今日の子殺しの報道は私たちの社会の異常さを示しているとしか言えません。虐待を受けて育った子供は、自分が親になったとき我が子に同じことをしてしまうケースが多いようですが、原因はそればかりではなく複雑です。

 聖香さんのようなむごい事例を繰り返さないためには、果たして何が原因だったのか、母親たちが我が子を死に至らしめた原因は何だったのかをきちんと検証する必要があります。

 それから重要なことは、学校や周りの人の対応です。おそらく度重なる虐待で聖香さんの様子は周りの子供たちとは違っていたはずです。「家庭訪問などもっと踏み込んだことをすればよかった」とは小学校の校長の話ですが、まったくその通りだと思います。人間関係の希薄化からか、他人の事に踏み込むことを現代人は嫌う傾向にあります。しかし、教育現場の関与は今よりもっと濃厚であるべきだと思います。教育とはただ勉強を教えるだけでなく、子供の人間形成に大きくかかわるところなのですから。

2009年4月25日