平成の伏魔殿‐厚生労働省‐

 11月6日の参・予算委で舛添議員から新型インフル対策本部に関する言及がありましたが、その発言の背景には厚労省の機能不全があります。

■ワクチン行政の役割分担

○大臣官房 厚生科学課(医系技官の人事課)
感染研の所管:感染研では国家検定をやっているが、国家直営なので、非効率的。
時代錯誤的で、必要性に疑問もある。

○健康局(←旧公衆衛生局) (上田博三氏が局長)
・感染症課
予防接種法(法定接種)の施行、感染症対策としての予防接種の総論(どのワクチンを法定接種にするかといった検討会をするなど)、法定接種の接種事故、副作用の救済を行う。

○医政局(←旧医務局) (医系技官が局長・課長;舛添議員がが史上初の法令事務官の局長に変更)

・指導課:現場の接種体制の確保
・研究開発振興課:ワクチンの研究開発・・・メーカーとのやりとり

○医薬食品局(←旧薬務局) (法令キャリアが局長)
・審査管理課(薬系が課長):ワクチンの審査方針等、緊急承認、製造業の許可、(実際の審査は、PMDAとも更に縦割り)
・安全対策課(薬系が課長):ワクチンの安全性・医薬品としての副作用対策(ワクチン由来の欠陥)
・血液対策課(医系が課長):ワクチンの生産、流通、供給の確保

○保険局
ワクチンの保険収載


■ワクチン行政の縦割りの弊害
○法定接種の拡大に否定的(国の責任を回避)したい健康局
←ワクチンの確保、流通をする医薬局(メーカーに言われてどんどん接種を推進したい)

○安全性のデータをたくさんほしがる健康局
← 一定の治験で安全性は大丈夫ということもある医薬局。しかし、安全性にはかなり慎重になっている。

○認可を急がせたい健康局
←審査に慎重な医薬局

○輸入に反対?の医薬局
←供給量は必要な健康局、供給体制は必要な医政局

 すなわち船頭多くして、「司令塔」不在なのです。主導権が不明で、消極的権限争いばかりです。国のワクチン買い上げも押し付け合いの結果、血液対策課がおしつけられました。

 局が縦割りだからという理由もありますが、今回のような危機管理的な事態に対して、各局の分担体制が機能していないのが最大の問題ではないでしょうか。

2009年11月7日