抗がん剤治療者に対する医系技官の仕打ち

昨日、論客として著名な浅野史郎氏が白血病のため入院しました。今回の新型インフルエンザの騒動で5兆円もの経済損失があったともいわれていますが、経済活動は白血病の患者さんの生死を左右するのです。

 白血病だけでなく、抗がん剤の治療をうけている人は輸血が必要です。治療により血液をつくる骨髄機能が抑制されるからです。5月16日から22日にかけて、兵庫県の赤十字血液センターでは献血者数が予定の60%程度になりました(朝日新聞5月23日刊より)。関西での新型インフルエンザ騒動で、外出を控える人が増えたため献血が減ったそうです。

抗がん剤治療を受けている人は白血球や赤血球の他、血を固める血小板も少なくなります。他の血液成分と違って血小板は保存がききません。新型インフルエンザのパンデミックが発生した場合、血小板輸血ができなくなり体中から出血して死に至る可能性が十分考えられます。

 新型インフルエンザ対策の基本は“入ってきた病気をなるべく拡大させない”ことにあります。そのためには健常人ではなく、こうした免疫学的弱者に対する対策が必要なのです。抗がん剤治療をしている人にひとたび新しいウイルスがとりつけば、瞬く間に広がってしまうからです。
こうした議論は今回のインフルエンザ騒動が始まるまえから日本赤十字社が問題提起をしてきたところです。ところが諸悪の根源たる「新型インフルエンザ行動計画」を作った健康局長はじめとする医系技官がきちんと対応してこなかったようです。

私の国会招致握りつぶしもさることながら国民の命、ひいては日本という国を危険にさらし続けている罪はきちんと議論されてしかるべきではないでしょうか。